オーバーチュアの新システムについて(2)

オーバーチュアの新システムについての話。正直なところ、入札時点のクリック単価がハッキリと分かるオーバーチュアの現システムは、Googleのアドワーズに比べ扱いやすく、ライバル社とのかけ引きも場合よっては面白かったりした。

アドワーズではライバルの入札額が分からないだけでなく、広告内容、クリック数など総合的なスコア(品質スコア)で掲載順位が決定されるので、ある意味やり甲斐があるともいえるのだが、煩雑な諸々の業務を抱える身としてはちょっと厳しい。

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アドワーズの場合、クリック単価の加減だけで掲載順位をコントロールしたい時、個別のクリック単価、または1日の予算を徐々に上げ下げして順位を計るのがセオリーなのであろう。しかし、急きょ決まったキャンペーンの告知などスピードを最優先させたいときは、クリック単価の上限、または1日の予算設定をいきなり上げることとなり、とんでもなくコストがかかってしまう場合がある。

その点、オーバーチュアの旧システムは楽であった。正月休みの間、低めの単価で設定していた人気キーワードがソコソコの順位に上がってしまい、恐ろしいくらいのクリック数(コスト)を消費してしまったという例もあるが、クリック単価を小まめに管理していれば大幅に予算オーバーすることはなかった。

新スポンサードサーチの概要

さて、自分の管理能力を棚上げに前置きが長くなったが、オーバーチュアから届いたメールで、“アドワーズ化”するのではないのかというウワサの新システムの概要がわかった。新システムと書いたが、広告表示の見た目は変わらず、先方の表現では「新スポンサードサーチ」となっている。全面改装ということか。とりあえず箇条書きにしてみる。

広告パフォーマンスをビジュアル化

広告のパフォーマンスがビジュアルでわかりやすく表示される。私はGoogleアナリィティクス(GoogleAnalytics)のような円グラフがパカッとケーキカットのように割れるイメージを思い浮かべるのだが、これは見てみないとわからない。

広告テスト機能

2つ以上のタイトル・説明文を登録して交互に表示させる「広告テスト」機能で、どのような文章がより訴求力があるのかを判別することができる。「広告テスト」の結果、最もクリック率の高い広告文を重点的に表示させることもできる(広告最適化機能)。これはアドワーズにはない機能であり、画期的だ。

タイムリーな広告掲載

新しい広告も登録したら“すぐに”掲載。審査待ちで数日待つ必要がなくなった。Googleのアドワーズと同様、掲載開始と広告内容の審査が併行して行なわれ、審査が通らなかったら、その時点で広告が表示されなくなるということだろう。

カテゴリーの細分化と名称変更

広告を分類して管理するために使う、「カテゴリー」と呼ばれていた単位がアドワーズと同じ「キャンペーン」という名称に。さらにキャンペーンの中には「広告グループ」を複数登録できるので、今まで以上に系統だった管理が可能になった。

予算設定が可能に

キャンペーン単位で広告予算を設定できるようになった。これに関しては広告主からのリクエストが多かったはずだ。

広告の表示・非表示をコントロール

キャンペーンごとに設定した日程で広告の表示・非表示をコントロールできることになった点は新しい。年末年始のキャンペーンや「期間限定の特別価格!」というような広告などは、切り替えが楽になった。

地域ターゲティング

キャンペーン単位で広告の配信対象を関東・近畿などの地方単位、さらには都道府県単位に絞ることができるようになった。これもアドワーズにあってオーバーチュアにはなかった機能で、今までは対象地域外のユーザーにクリックされないように広告内に地域名を入れる必要があったが、今後は余計な手間がはぶける。

品質インデックス

広告掲載順位の決定は、単に入札価格によるオークション方式ではなく、広告のクオリティ「品質」も考慮される。これは例のウワサ通りだ。インターネットユーザーが入力するキーワードに対し、より適合性の高い広告が優先的に表示されるため、無駄なクリックが減り、コンバージョンがアップするという。 これは同じ表示回数(インプレッション数)に対し今まで以上にクリック数をアップさせようという目論みであり、広告主よりもオーバーチュアや Yahoo!など広告媒体側により多くの売上げアップというメリットをもたらすものだ。

以上、新スポンサードサーチの概要をザッとまとめてみたが、現時点で新システムへの移行時期はまだはっきりとは決まっていない。ウワサの“アドワーズ化” に関しては「品質インデックス」という掲載順位の決定方法の導入だけではなく、アドワーズから遅れをとっていたいくつかの点が改善された。

 “アドワーズ化”以外にもアドワーズを越える便利なシステムが複数見られたことには正直驚いた。冒頭に記したように、自社とライバル社の入札額がハッキリと分かる従来のシステムがなくなる点は残念だが、新スポンサードサーチそのものの「品質」は差し引きでプラスと評価できそうだ。

(2007.02.05)